いつも店舗でのお仕事お疲れ様です。
防犯カメラを導入しているか迷っているか悩んでいませんか?
実は、防犯カメラを導入するメリットの一つに、万引き・盗難の防止だけではなく店舗で働くチームの気持ちを揃えることに繋がる事例があります。
なぜなら、以前の私は、年に数回発生しか発生しない万引き・盗難のためにお金をかけることに抵抗がありましたが、導入後に感じたメリットは万引き・盗難の防止にとどまらないものでした。
この記事では、防犯カメラを導入して感じたメリットを3つ、逆に当初想定していましたが、全く逆の効果が生まれてしまった事例を1つ取り上げています。
この記事を読むと、防犯カメラの導入に関してのメリット・デメリットに関して整理が進みます。
防犯カメラを導入して良かった事例3選
盗難における再発防止の質が高くなった(想定内の効果)
最初のメリットとして挙げるのは、万引き・盗難の対策が以前よりも丁寧になったことです。
防犯カメラを導入する前は、いつ万引き・盗難に遭ったのか?どういう流れで被害が発生したのかをわからないまま顛末書を本社に提出して終わりになっていたのです。
この曖昧にしていた再発防止策の立案に疑問を持ち、3,000円前後で家庭用の防犯カメラを購入したのがきっかけになりました。
これを機に残念ながら数回、万引き・盗難は発生したのですが、そのたびごとに、何時何分で何名体制の時に被害が発生したのか?を明確にすることができました。
その傾向を把握し、盗難の発生しやすい時間帯に休憩取得を避けたり、お客様をお迎えする場所を変えたりと、万引き・盗難が起こりづらいお店作りを考えるようになりました。
お店の運営の仕方とスタッフのマインドが変わった(想定外の効果)
上記はある程度、予想していた結果だったのですが、副次的にもっと良いことがありました。
防犯カメラを見てみると、そもそも入店されるお客様にスタッフが気づけていないという、接客の問題点を発見できたのです。
入店したばかりの接客ビギナーのスタッフならまだしも、チームの中でもエース級のスタッフがお店にいるタイミングでも万引き・盗難が発生したことがありました。
そのスタッフはお客様をお迎えする姿勢に対しては全く問題ない認識でしたが、面談の際に「なぜお客様(この場合は万引き・盗難の被疑者)の入店に気づけなかったのか?」を遠回しに聞いてみました。
すると責任感が強い彼女は、すべての仕事を時間内に終えるために気を張り詰めており、本来バックヤードで行うべき業務を、売り場でもタブレット端末を使いながら業務を行っていることがわかりました。
これではお客様をお迎えする姿勢としては適切でないと判断し、店頭では何の業務を行い、どの業務はバックヤードでやるべきか?を明確な指針として打ち出しチームの仕事の進め方を変えることに繋がりました。
また、万引き・盗難が発生した際に、その犯行手口を防犯カメラの動画を使って共有しました。
当初、動画を見たスタッフは被疑者への憎しみを口にするケースが多かったのですが、
「仮に次に同じ人が来た場合、今度こそ笑顔でお迎えとお声掛けを行い、我々の扱う商品が大切に作られているかを説明し、万引き・盗難をしたことを恥ずかしくなるくらいに接客を頑張ろう」
という内容を伝えました。
雨降って地固まると言いますが、万引き・盗難の発生を単なる損失にしないようにしてチームを目指すべき理想像に向けることができました。
盗難・万引き発生時の追跡業務と被害届の提出のスピードがあがった(想定内の効果)
当時の私は商業施設の中にあるブランドに勤務していましたが。
防犯カメラをお店に導入するまでは、商業施設の防犯カメラを見ていただくよう、毎回依頼を行い、「該当する内容は確認できませんでした」という回答をしばしばもらっていました。
商業施設のカメラの動画や画像は、商業施設に帰属するため、防犯カメラの確認だけでも多大な労力でした。
その労力に辟易し、自ブランドで防犯カメラを購入したのですが、万引き・盗難の発生の疑義があるタイミングの動画が確認できるようになったので、商業施設へのお伺いの時間を短縮することができました。
また、警察への被害届の提出の際も防犯カメラの画像が役に立ちました。
警察への被害届の具体的なステップを別記事で紹介していますのでご参照ください。
防犯カメラを導入してのデメリット(想定外の逆効果)
一つだけ防犯カメラを導入したことで、一つだけ失敗だった事例も紹介します。
レジでの金銭差異(レジミス)が発生している原因を掴めるかもしれないと思い、レジの脇に防犯カメラを設置したことがありました。
確かにレジでのオペレーションで、マニュアルと異なるやり方を進めているスタッフを発見することが出来たり、金銭差異の原因を特定することもあったのですが、ある日、スタッフにこんなことを言われました。
「監視されているようで少し業務を進めづらいです・・・。」
そもそもスタッフを監視対象にしているような形になってしまい、スタッフが気持ちよく働けていないことが分かりました。
その日から、防犯カメラの配置を変えスタッフのことは信頼している旨を伝えたことと、レジオペレーションが乱れているときは、防犯カメラの画像でなくその都度注意をするようにしました。
当然と言えば当然ですが、都度、注意を行ったほうがスタッフも素直に耳を傾けてくれますし、一緒に働く仲間を信じて業務を行う方が健全であると気づけた瞬間でした。
まとめ
今回は防犯カメラを導入してのメリット・デメリットを紹介しました。
どの防犯カメラを購入すべきか?も別記事で紹介していますのでぜひご参照ください。